相続登記しないで売却できる?
被相続人名義の不動産を売却する際の手順
被相続人と相続人が同居していなかったような場合は、相続した不動産を売却して現金化したいと希望するケースは少なくありません。
こういった場合、相続登記をしないで被相続人名義のまま売買することができれば、手続き的な負担が軽くなりますし、登録免許税も節約できます。
しかし、相続した不動産を第三者に売却する場合は、必ず相続人の名義に変更してからでないと、売買による所有権移転登記をすることができません。
よって、事前に相続登記を完了してから不動産の売買契約を締結する必要があります。
被相続人名義の不動産を売買する場合
被相続人名義 ➡ 相続人名義 ➡ 第三者名義
ここがポイント!
相続した不動産を売買するときは、相続人名義に変更してから売買する
祖父から孫に直接登記できるか
被相続人である祖父A名義の不動産を直接、孫C名義に変更することができるかについては、祖父Aが遺言書を残していれば別ですが、原則的には祖父Aから孫Cへ直接、名義変更することはできません。
この場合、いったん父B名義に相続登記をしたのちに、贈与による所有権移転登記などで孫C名義に変更する必要があります。
ただし、父Bが祖父Aより先に死亡している場合は孫Cは父Bの代襲相続人となるので、直接、祖父Aから孫Cへの相続登記が可能です。
祖父名義の不動産を孫名義に変更する場合
祖父A ➡ 父B(相続登記)➡ 孫C(贈与登記)
ここがポイント!
祖父が死亡した場合、祖父名義の不動産を直接、孫名義に変更することはできない
遺言書がある場合
祖父が孫に不動産を遺贈する旨の遺言書を残していた場合は、祖父から孫へ遺贈による所有権移転登記が可能です。
孫は祖父の相続人ではないので、たとえ自筆証書遺言の中に「孫に相続させる」との文言が使用されていた場合でも、登記原因は「遺贈」となります。
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祖父と孫が生前に死因贈与契約(死亡したときに贈与の効力が発生する契約)を締結していた場合も、祖父から孫へ贈与による所有権移転登記をすることができます。
ここがポイント!
遺言書や死因贈与契約があれば直接、祖父から孫に名義変更できる
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