相続放棄の申立てに必要な戸籍の集め方

相続放棄を司法書士に依頼した場合、必要な戸籍謄本などはすべて司法書士が取得することができます。

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これは、戸籍法で「司法書士は、受任している事件又は事務に関する業務を遂行するために必要がある場合には、戸籍謄本等の交付の請求をすることができる」と定められているからです。

よって、相続放棄の申立てを司法書士に依頼した場合は戸籍謄本に限らず、除籍謄本、改正原戸籍などであっても、すべて代わりに取得してもらえます。

ここがポイント!

司法書士に依頼をすれば戸籍謄本などの取得はすべて代わりにしてもらえる

裁判所に相続放棄の申立てをする際は、申立人と被相続人の相続関係を証明するために戸籍謄本(除籍謄本、改正原戸籍)の提出が必要となります。

具体的にどこまでの戸籍謄本等が必要になるのかについては、申立人と被相続人の関係によって異なりますが、必ず必要な戸籍謄本等は以下のとおりです。

必ず必要な書類

☑ 亡くなった被相続人の住民票の除票もしくは戸籍の附票

☑ 被相続人が死亡した記載のある戸籍謄本

☑ 相続放棄する方の戸籍謄本

配偶者や親子間の相続放棄であれば、戸籍謄本(除籍謄本)の収集も簡単です。

しかし、相続放棄の申立人が被相続人の直系尊属(父母、祖父母)や兄弟姉妹や甥、姪の場合、被相続人が出生してから亡くなるまでの全ての戸籍(除籍・改正原戸籍)謄本が必要になるので、集めなければいけない戸籍謄本等の範囲もかなりのものとなります。

もし、亡くなった被相続人と生前に交流がなかった場合は、被相続人の住所や本籍がわからないことも珍しくありません。

そうなると、自分の戸籍から遡って被相続人につながるまで戸籍を調べる必要がありますが、一般の方がそのような状態から申し立てに必要な戸籍をすべて取り寄せるのはかなり大変な作業です。

ここがポイント!

相続放棄の申立人が第二、第三順位の相続人だと必要な戸籍謄本等が一気に増える

被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本を集めるには、被相続人の最後の戸籍謄本(除籍謄本)から順に遡って取得する必要があります。

しかし、一般の方だと戸籍の見方がよくわからないと思われます。

そのため、自分で戸籍の中身をチェックして、順に古い戸籍を請求していく方法はおススメできません。

そこで、自分で被相続人の戸籍をすべて取得するのであれば、被相続人の最後の本籍地の役場の窓口で戸籍を請求する用紙に「出生から死亡までの戸籍を全てください」と書いておくといいでしょう。

そうすれば、その役場で取得できる戸籍をすべて一度に出してくれます。

そして、出てきた戸籍を受け取る際は「これで出生までの全ての戸籍が揃っていますか?」と聞いてみてください。

そこで出生までの戸籍がすべて揃っていると言われれば、出生から死亡までの戸籍の収集は完了です。

しかし、結婚などを機に本籍地が市外や県外に転籍していることが多いので、一つの役場で出生から死亡までの戸籍がすべて揃うことは稀です。

本籍地が別の役場に移っている場合は「次はどこの役場で請求すればいいですか?」と聞いてみてください。

そうすれば、役場の方が戸籍の内容をチェックして、次に請求しなければいけない役場を教えてくれるはずです。

あとは、次の役場でも同じように戸籍を請求していけば、自分で戸籍の内容を読み取れなくても、出生までの戸籍を取得できるはずです。

請求先の役場が遠方で実際に行くことができない場合は、請求書の他に手数料分の小為替と切手を同封すれば郵送で戸籍を取り寄せることができます。

具体的な手続きは、直接、請求先の役場に聞けば教えてくれるはずです。

ここがポイント!

戸籍を請求する際は「出生から死亡までの全ての戸籍をください」と記載する

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