アイフルのブラックリストをCICから削除したケースの解決事例
消滅時効が成立【アイフル株式会社⑩】
相談内容
徳島県にお住まいの方から、CICに登録されているブラックリストを抹消したいとご相談がありました。
20年以上前に契約したアイフルの借金です。
ご本人曰く、借りた直後から返済ができなくなり、その後は一切支払いも連絡も取っていないということです。
住宅ローンの審査が通らなかっため、信用情報を取り寄せたところ、アイフルのブラックリストがCICに登録されていることが判明し、当事務所にご連絡を頂きました。
以下のページで、アイフルの対処法を紹介しているので参考にしてください。
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解決手段の検討
ご本人がCICから開示してもらった信用情報を取り寄せたところ、契約内容は以下のとおりでした。
クレジット情報
- 契約年月日 ➡ 【空欄】
- 返済状況 ➡ 【空欄】
- 終了状況 ➡ 【空欄】
- 入金状況 ➡ 【空欄】
- 残高 ➡ 39万円
- 商品名 ➡ カードローン
- 貸付日 ➡ 平成16年
- 遅延有無 ➡ 元本利息
- 保有期限 ➡ 【空欄】
契約日は不明でしたが、最終貸付日が平成16年で元本の残高が39万円であることがわかりました。
滞納が始まった時期は【返済状況】の「異動発生日」で確認できますが、今回は【空欄】になっていました。
15年以上前から滞納しているような場合は異動年月日が空欄になっていることが多いです。
借金の時効条件
- 最後に支払いをしたのが5年以上前である
- 10年以内に裁判を起こされていない
- 5年以内に支払いの話をしていない
CICを見ても裁判の有無まではわかりません。
ただし、ご本人の記憶ではこれまでに裁判を起こされた覚えはありませんでした。
よって、今回は時効の可能性があると判断しました。
そこで、当事務所がアイフルに対して内容証明郵便で時効の通知を送りました。
その後、あらためてCICを確認したところ、アイフルのブラックリストが消えていることを確認できました。
これにより、時効の援用によって借金の支払い義務だけでなく、信用情報からアイフルのブラックリストを抹消することができました。
内容証明作成サービスであれば、信用情報に登録されている延滞情報の削除にも対応しています。
ご依頼件数8000人以上
アドバイス
アイフルは信用情報機関(CIC、JICC)に加盟しています。
そのため、数か月返済を滞るとCICには「異動」、JICCには「延滞」と登録されます。
これを一般的にブラックリストといいます。
信用情報にブラックリストがあると、住宅ローンやクレジットカードの審査が通りずらくなります。
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一度、ブラックリストが登録されると原則的に完済しない限り、情報が消えることはありません。
ただし、CICに記載されている残高はあくまでも元本に過ぎないので、完済する場合は滞納期間の損害金も支払う必要があります。
損害金の利率が26.28%だとすると、元本が100万円で1年間の損害金が約26万円、10年間で260万円の損害金となります。
たとえ、損害金を加えた金額を完済してもすぐにブラック情報が消えるわけではなく、5年間は情報が残ります。
完済した場合にブラック情報が消えるまで
- CIC ➡ 5年
- JICC ➡ 5年
完済しなくてもブラックリストを消す方法がもう一つあります。
それは時効の援用です。
時効が成立した場合は借金の支払い義務がなくなるだけでなく、CIC、JICCに登録されているブラックリストも抹消されます。
抹消される期間は信用情報によって異なります。
JICCでは時効が成立することによって、時効の起算日に遡って完済したことになり、その時点で登録期間の経過によって登録情報が抹消されます。
つまり、時効が成立すると1か月くらいでブラックリストが完全に削除されます。
これに対して、CICは時効が成立しても異動情報が抹消されるまで5年かかります。
つまり、時効が成立しても「異動発生日」は5年間残ります。
ただし「残債額」は【0円】、「終了状況」は【完了】に修正され、「保有期限」に5年後の日付が登録されます。
これにより「延滞後に完済した」という情報になり、ブラック情報からグレー情報に修正されます。
また、今回のケースのように「異動発生日」が【空欄】になっている場合は、CICでもJICCと同じように時効成立後すぐにブラックリストが削除されます。
以上を踏まえると、信用情報を早く回復したいのであれば、完済するよりも時効の援用をおこなった方がよいということになります。
時効が成立した場合にブラック情報が消えるまで
- JICC ➡ すぐ抹消される
- CIC ➡ 5年 ※ただし、異動発生日が空欄になっている場合はすぐ抹消される
完済も時効援用もしていないのに勝手にブラックリストが消える例外があります。
それは債権譲渡です。
その場合、CICでは【終了状況】に「移管終了」と記載されます。
債権がサービサーなどの債権回収会社に譲渡された場合、CICでは5年、JICCでは1年で譲渡会社のブラックリストが抹消されます。
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アイフルの場合、不良債権の一部をグループ会社のAG債権回収に譲渡しています。
債権譲渡から5年以上経過していれば、アイフルのブラックリストは信用情報から消えています。
ただし、借金自体は残っているので、AG債権回収から請求を受けた場合はすみやかに時効の援用をおこなう必要があります。
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アイフルの借金を滞納していると、日本橋さくら法律事務所から「優遇処置のご案内」が届くことがあります。
この場合はアイフルが債権を保有したままなので、ブラックリストはCIC、JICCに登録されたままです。
よって、完済した場合はブラックリストが消えるまで5年かかります。
これに対して、時効が成立した場合はJICCに関してはすぐ抹消され、異動発生日が登録されていなければCICもすぐ消えます。
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信用情報を取り寄せて時効の可能性があると思われる場合はアイフルに電話をかけないようにしてください。
なぜなら、アイフルに電話をしてしまうと話した内容によっては債務承認となって時効が更新することがあるからです。
時効が更新してしまうと、それまで何年滞納していても時効期間がリセットされてしまいます。
債務承認になる発言
- お金がないから払えない・・・支払い猶予のお願い
- 損害金を免除してほしい・・・減額のお願い
- 一括では払えない・・・分割払いのお願い
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お問い合わせ
当事務所はアイフルの時効実績が豊富にあるので、ご自分で対応できない場合はお気軽にご相談ください。
いなげ司法書士・行政書士事務所
お電話 043-203-8336(平日9時~18時)