ＮＴＴドコモのブラックリストをＣＩＣから解除したケースの解決事例

消滅時効が成立【ＮＴＴドコモ（ｄｏｃｏｍｏ）②】

相談内容

山形県にお住まいの方から、ＣＩＣに登録されている携帯会社の延滞情報を消したいとご相談がありました。

１５年くらい前に契約したＮＴＴドコモ（ｄｏｃｏｍｏ）の端末代金の未払いでした。

ご本人曰く、契約してから間もなく支払いができなくなり、その後は一切連絡も取っておらず、現在は請求書も届いていないということです。

住宅ローンを通したいので、できることならすぐドコモのブラックリストを消したいということで、当事務所にご連絡を頂きました。

以下のページでドコモの対処法を紹介しているので参考にしてください。

解決手段の検討

ご本人がＣＩＣ（シーアイシー）から取り寄せた信用情報を確認したところ、契約内容は以下のとおりでした。

平成２２年にドコモの携帯端末を分割払いで購入したものの、その後に支払いができなくなり、２万円が未払いになっていることがわかりました。

ＣＩＣの場合、滞納が始まった時期は返済状況の「異動発生日」で確認することができますが、今回は【空欄】になっていてわかりませんでした。

ご本人の記憶では５年以内にドコモと支払いや返済の話をしたり、１０年以内に裁判を起こされたような覚えはありませんでした。

よって、今回は時効の可能性があると判断しました。

そこで、当事務所が内容証明郵便を作成して、ＮＴＴドコモに対して時効の通知を送りました。

その後、ＣＩＣからあらたに信用情報を取り寄せたところ、ＮＴＴドコモのブラックリストが完全に消えていることを確認することができました。

これにより、ＣＩＣから延滞情報をすぐに解除することができ、住宅ローンの審査を無事に通すことができました。

内容証明作成サービスで時効を成立させると、ＣＩＣに登録されているブラックリストを消すことができます。

よって、信用情報を取り寄せて延滞情報が載っていた場合はお気軽にご相談ください。

アドバイス

ドコモの支払いが滞るとＣＩＣ、ＪＩＣＣ（日本信用情報機構）といった信用情報機関に延滞情報が登録され、これをブラックリストといいます。

ただし、携帯会社の場合はブラックリストが登録されるのは端末代金を滞納した場合に限られます。

つまり、端末代金を一括で支払っていたり、通話料や通信料のみの滞納であれば、信用情報に延滞情報が登録されることはありません。

なぜなら、端末代金を分割で購入すると通常のショッピングと同じ扱いになり、ＣＩＣとＪＩＣＣにクレジット情報が登録されるからです。

ＣＩＣに登録されたブラックリストを消すには２つの方法があります。

一つは滞納金を完済する方法です。

ただし、完済する場合に注意が必要なのは、ＣＩＣに記載されている残債額を支払えば済むわけではないということです。

なぜなら、ＣＩＣやＪＩＣＣに記載されている残債額は、あくまでも端末代金の残元本に過ぎないからです。

よって、完済する場合は①残元本に加えて、②滞納期間の損害金（年１４％程度）と、③強制解約されるまでに発生した３か月程度の利用代金を全額支払う必要があります。

そのため、遅延損害金等を加えた金額が残元本の数倍になっていることも珍しくありません。

ブラックリストを消す２つ目の方法は時効の援用です。

時効が成立した場合は端末代金の残元本を含めてすべての支払い義務がなくなります。

よって、金銭的な側面からは完済するよりも時効の援用をした方がメリットがあります。

次に信用情報に登録されたブラックリストが消えるまでの期間です。

これについては信用情報機関によって延滞情報が抹消されるまでの期間が異なります。

ＣＩＣでは完済しても時効が成立してもブラックリストが消えるまで５年かかります。

ただし、今回のケースのように返済状況の異動発生日が【空欄】になっている場合は、時効成立後すぐにブラックリスが消えることがあります。

だいたい１５年以上前から滞納している場合は、異動発生日が登録されていないことがあります。

これに対して、異動発生日が記載されている場合、完済したり時効が成立すると残債額は「０円」、終了状況は「完了」となり、「保有期限」に５年後の日付が登録されます。

ただし、異動年月日はそのまま残るので【延滞した後に完済した】という情報が５年間は登録されます。

つまり、延滞中はブラック情報ですが、完済もしくは時効の成立で【延滞後に完済したグレー情報】へと変わります。

ＪＩＣＣの場合、完済するとブラックリストが消えるまで５年かかります。

これに対して、時効が成立すると時効の起算日に遡って完済として登録され、その時点で登録期間経過によって登録情報が抹消されます。

つまり、時効が成立した場合はすぐにブラックリストが抹消されます。

よって、ＪＩＣＣの延滞情報を早く消したいのであれば、完済するよりも時効援用した方がよいといえます。

滞納している携帯番号がわからない場合は携帯ショップで調べることができます。

携帯ショップで携帯番号を調べるだけであれば、債務承認には該当しません。

これに対して、携帯会社の料金センターに電話をかけて、支払方法などの相談をしてしまうと債務承認による時効の更新を主張されるおそれがあるのでご注意ください。

住宅ローンの審査が通らなかったことがきっかけで信用情報を取り寄せたところ、携帯会社のブラックリストが登録されていることが発覚することがあります。

延滞継続中を意味するブラックリストが登録されたままではローンの審査が通る可能性はほぼありません。

そういった場合は時効の援用をすることでブラックリストを完全に消したり、延滞中のブラック状態から完済したことがわかるグレー情報にすることが可能です。

時効援用をすることで完全にブラック情報を消したり、ＣＩＣのようにすぐには消えなくても、延滞後に完済したことがわかるグレー情報にすることができれば、住宅ローンの審査が通る可能性を少しでも高くすることができます。

ただし、審査が通るかどうかは銀行の総合的な判断になるので、たとえブラックリストを消すことができても審査が通る保証はありません。

お問い合わせ

当事務所はＮＴＴドコモの時効実績が豊富にあるので、ご自分で対応できない場合はお気軽にご相談ください。

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