アペンタクルから「ご入金のお願い」が届いたケースの解決事例

消滅時効が成立【アペンタクル株式会社⑥】

北海道にお住まいの方から、アペンタクルの「ご入金のお願い」が届いたとご相談がありました。

25年以上前にワイドから借りた借金の残りでした。

ご本人曰く、20年以上は支払いをしておらず、一切連絡も取っていなかったということです。

にもかかわらず、突然請求書が届いたのでビックリされたそうです。

アペンタクルについて調べているうちに当事務所を見つけてご相談を頂いた次第です。

以下のページで、アペンタクルの対処法を紹介しているので参考にしてください。

今回は20年以上、一切連絡がなかったので時効の可能性が高いと思われました。

そこで、アペンタクルの「ご入金のお願い」を確認したところ、請求内容は以下のとおりでした。

契約内容

  • 最終貸付年月日 ➡ 1997年
  • 約定返済日 ➡ 1998年
  • 残元金 ➡ 43万円
  • 約定利率 ➡ 28.8%
  • 損害利率 ➡ 29.2%
  • 損害金 ➡ 333万円
  • 請求金額 ➡ 376万円

契約日は不明でしたが、1998年に最後の借り入れをおこない、1999年から支払いをしていないことが分かりました。

滞納が始まった時期は「約定返済日」で確認をすることができます。

時効の条件

  • 最後に支払いをしてから5年以上経過している
  • 5年以内に支払いの話をしていない
  • 10年以内に裁判を起こされていない

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借金の時効期間は5年ですが、裁判を起こされて判決等の債務名義を取られている場合は10年になります。

アペンタクルの場合、すでに債務名義を取られている場合は請求書のタイトルが「債務名義確定通知」「法的回収予告通知」となっていて、以下のような事件番号が記載されているのが一般的です。

債務名義の事件番号

  • 宇都宮簡易裁判所 平成○年(ハ)第○○号

今回は請求書に債務名義の記載はなく、ご本人の記憶でもこれまでに裁判所から訴状などの書類が届いた覚えはありませんでした。

よって、今回は時効の可能性があると判断しました。

そこで、当事務所が内容証明郵便を作成して、アペンタクルに対して時効の通知を送りました。

すると、その後はアペンタクルから請求を受けることは一切なくなりました。

これにより、損害金だけで300万円を超えて、元金を合わせると376万円まで膨れ上がった借金を時効の援用によって消滅させることに成功しました。

内容証明作成サービスであれば、日本全国どちらにお住まいであってもLINE、メールを利用すれば簡単迅速にお手続きできるので、まずはお気軽にお問い合わせください。

ご依頼件数5000人以上

アペンタクルはかつてワイドという社名で貸金業を営んでいましたが、今はすでに廃業をしており、すでに貸し付けた借金の回収のみをおこなっています。

よって、アペンタクルから借りた覚えがないからといって、架空請求や詐欺と勘違いして放置しないようにしてください。

一度、アペンタクルから請求が届いたら時効の援用をしない限り、基本的に督促が止まることはありません。

ただし、時効の可能性があるにもかかわらず、以下のような行為があると債務承認となって時効が更新するのでご注意ください。

債務承認に該当する行為

  • 借金の一部を支払う
  • アンケートを返送する
  • 電話で支払いの話をする

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電話はご法度ですが、かといって時効の援用もせずに請求を無視していると、アペンタクルが裁判を起こしてくることがあります。

裁判を起こされると宇都宮簡易裁判所から訴状が特別送達で届きます。

留守の場合はポストに差出人が裁判所の不在票が投函されています。

それを見て怖くなってわざと受け取らないと裁判所から通知書が届きます。

これは付郵便送達といって、債務者が訴状を受け取らなくても裁判所から通知書が発送された日に訴状を受け取ったものとみなされてしまいます。

その場合、欠席判決となってアペンタクルの請求が認められてしまい、時効が10年延長されてしまいます。

よって、裁判所から訴状が届いた場合は、すみやかに訴状の内容を確認するようにしてください。

判決等の債務名義を取られてしまうと、時効が10年延長するだけでなく、アペンタクルから強制執行を受けるおそれがあります。

債務名義は判決だけでなく、裁判上で和解をした場合や自分から特定調停の申し立てをした場合も含まれます。

差し押さえの対象になるもの

  • 動産(家財道具)
  • 預貯金
  • 給与
  • 不動産
  • 自動車、オートバイなど

債務名義とは

  • 仮執行宣言付支払督促
  • 和解調書
  • 確定判決
  • 調停調書(特定調停を含む)

動産の差押えをされると、裁判所から執行官が自宅にやって来て、部屋の中を物色されます。

ただし、実際に動産の差押えをされても何も取られずに終わることがほとんどです。

にもかかわらず、アペンタクルは心理的なプレッシャーをかけたり、執行官が家に来るのを嫌がって、その前に電話をかけさせて債務承認をさせる目的で積極的に動産の差押えをしてきます。

もし、仕事先を知られている場合は給与の差し押さえを受けることがあります。

その場合は毎月の手取り収入の4分の1に相当する金額を継続して取られてしまいます。

差し押さえが空振りに終わった場合は、アペンタクルが裁判所に財産開示手続きの申し立てをしてくるおそれがあります。

財産開示手続きが実施されると裁判所から呼び出しを受けて、就業先や持っている銀行口座の情報を回答しなければいけなくなります。

その後はアペンタクルが開示された情報を元にピンポイントで差し押さえをしてきます。

それを避けるために正当な理由なく欠席したり、嘘の情報を回答した場合は「6か月以下の懲役もしくは50万円以下の罰金」に処せられる可能性があるのでご注意ください。

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10年以内に債務名義を取られている等の理由で時効にならない場合は支払い義務があります。

ただし、アペンタクルは会社の方針で司法書士に債務整理の依頼をしても一切の減額や分割に応じません。

よって、損害金を含めた全額を一括で返済できないと解決が非常に困難となります。

アペンタクルの場合20年くらい滞納していることは珍しくなく、損害金を含めると数百万円になっていることが多いので、そういった場合は自己破産も選択肢となります。

時効にならない場合はどういった手続きがベストがあるかを含めて一度、お近くの司法書士にご相談されるのがよろしいかと思われます。

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当事務所はアペンタクルの時効実績が豊富にあるので、ご自分で対応できない場合はお気軽にご相談ください。

いなげ司法書士・行政書士事務所

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