アペンタクルから「催告書」が届いたケースの解決事例

消滅時効が成立【アペンタクル株式会社⑤】

和歌山県にお住まいの方から、アペンタクルの「催告書」が届いたとご相談がありました。

ご本人曰く、20年以上前に契約した借金ということです。

契約してから間もなく支払いができなくなり、その後は一切支払いをしていないということでした。

時効にできるならと思って当事務所にご連絡を頂きました。

以下のページで、アペンタクルの対処法を紹介しているので参考にしてください。

アペンタクルから届いた「催告書」を確認したところ、請求内容は以下のとおりでした。

契約内容

  • 最終貸付年月日 ➡ 2003年
  • 約定返済日 ➡ 2004年
  • 約定利率 ➡ 29.2%
  • 損害利率 ➡ 29.2%
  • 残元金 ➡ 17万円
  • 損害金 ➡ 95万円
  • ご請求金額 ➡ 112万円

2003年に最後に借り入れをおこない、2004年から支払いが滞っていることが分かりました。

支払いができなくなった時期については「約定返済日」で確認できます。

これにより、20年近く支払いをしていないことになります。

時効の条件

  • 最後の支払いから5年以上経過している
  • 5年以内に支払いの話をしていない
  • 10年以内に裁判を起こされていない

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ご本人の記憶では、これまでに裁判を起こされていないということでした。

裁判を起こす際には利率を利息制限法の上限の18%にする必要があります。

しかし、催告書に記載されていた利率は29.2%になっていました。

アペンタクルはすでに裁判を起こして判決などの債務名義を取得している場合は「債務名義確定通知」「法的回収予告通知」というタイトルの請求書を送ってくることが多く、そこには以下のような事件番号の記載があります。

債務名義とは

  • 確定判決・・・(ハ)
  • 特定調停・・・(特ノ)
  • 仮執行宣言付支払督促・・・(ロ)

事件番号

  • 宇都宮簡易裁判所 平成○年(ハ)第○○号

今回、アペンタクルから届いた催告書には上記のような債務名義の事件番号は記載されていませんでした。

よって、今回は時効の可能性があると判断しました。

そこで、当事務所が内容証明郵便を作成して、アペンタクルに対して時効の通知を送りました。

すると、その後はアペンタクルから請求されることは一切なくなりました。

これにより、滞納していた20年分の損害金で112万円まで膨れ上がった借金を時効の援用によって消滅させることができました。

ご依頼件数5000人以上

株式会社ワイドから借りた借金を滞納していると、社名を変更したアペンタクル株式会社から催告書が届くことがあります。

よって、聞いたことがない会社名だからといって架空請求、詐欺と勘違いして請求を放置しないようにしてください。

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アペンタクルの請求を無視していると自宅訪問されることがあります。

その際に留守だとポストに「訪問通知書」が投函されていることがあります。

折り返しの連絡を求める内容になっていますが、絶対にアペンタクルに電話をかけてはいけません。

なぜなら、時効期間が経過している場合でも、電話で話をしてしまうと会話の内容によっては債務承認となって時効が更新(リセット)してしまうからです。

債務承認になる発言

  • 損害金を免除してほしい・・・減額のお願い
  • 一括では払えない・・・分割のお願い
  • お金がないから払えない・・・支払い猶予のお願い

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時効の援用をおこなわないで催告書を放置していると、アペンタクルが裁判を起こしてくることがあります。

その場合、宇都宮簡易裁判所から訴状が特別送達という郵便で届きます。

訴状が届いた時点でご相談頂ければ、まだ時効の援用で対処できます。

これに対して、裁判を起こされたのに何もしなかった場合、アペンタクルの請求が認められて欠席判決となります。

そうなると時効の援用ができなくなるだけでなく、アペンタクルから強制執行を受けるおそれがあります。

差し押さえの対象になるもの

  • 動産(家財道具)
  • 給与
  • 預貯金
  • 不動産

動産の差押えでは裁判所の執行官が自宅までやって来て、お金になるような物がないか部屋の中を調べられます。

実際には換価できるような物がないことが多いので、動産の差押えされても何も取られずに終わることが多いです。

ただし、執行官に部屋を調査される心理的プレッシャーはかなりのものがあり、それをおそれてアペンタクルに電話をかけてしまう方が少なくありません。

そこで、勤め先などを教えてしまうと、今度は職場に給与の差し押さえをしてきます。

そうなると毎月の手取り収入の4分の1に相当する金額を継続して取られてしまいます。

よって、裁判所から訴状が届いた場合は、絶対に放置せずに時効の援用をおこなってください。

もし、最後の支払いから5年以内であったり、10年以内に判決等の債務名義を取られている場合は時効になりません。

そういった場合、通常の債権者であれば分割返済の和解交渉に移行するのですが、アペンタクルは分割や減額に一切応じない会社です。

よって、損害金を含めた全額を一括返済できない場合は解決が困難になります。

残された手段としては自己破産があります。

自己破産で免責が認められれば、アペンタクルを含めたすべての借金の支払い義務がなくなります。

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アペンタクルはすでに貸金業を廃業して、既存の貸付金の回収のみをおこなっています。

こういった会社をみなし貸金業者といいます。

通常の貸金業者であれば、信用情報機関(CIC、JICC)に加盟しています。

これに対して、みなし貸金業者は信用情報機関に加盟できません。

よって、信用情報に登録されていたブラックリストは、貸金業の廃業に伴い抹消されています。

ただし、信用情報が回復していても借金自体は残っているので、アペンタクルから催告書が届いた場合はすみやかに時効の援用をおこなってください。

当事務所はアペンタクルの時効実績が豊富にあるので、ご自分で対応できない場合はお気軽にご相談ください。

いなげ司法書士・行政書士事務所

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