SMBCコンシューマーファイナンスから「和解勧告書」が届いたケースの解決事例

消滅時効が成立【SMBCコンシューマーファイナンス⑤】

北海道にお住まいの方から、SMBCコンシューマーファイナンス(プロミス)の「和解勧告書」が届いたとご相談がありました。

ご本人曰く、30年以上前に契約したもので、20年以上は支払いをしていないということでした。

ただし、一度裁判を起こされているということです。

相当古い借金なので、できることなら時効にしたいということで当事務所にご連絡を頂きました。

以下のページで、SMBCコンシューマーファイナンス(プロミス)の対処法を紹介しているので参考にしてください。

SMBCコンシューマーファイナンス(プロミス)から届いた「和解勧告書」を確認したところ、契約内容は以下のとおりでした。

請求内容

  • 最終契約日 ➡ 平成4年
  • 最終借入後残高 ➡ 40万円
  • 裁判所名 ➡ 東京簡易裁判所
  • 事件番号 ➡ 平成11年(ロ)第○○号
  • 最終入金日 ➡ 平成13年
  • 元金残高 ➡ 5万円
  • 損害金 ➡ 32万円
  • 請求額 ➡ 37万円

遅くても平成4年以前からSMBCコンシューマーファイナンス(プロミス)と契約をしていたものの、平成11年に裁判を起こされて、最後の支払いが平成13年であることが分かりました。

裁判を起こされて債務名義を取られると時効が最後の支払いから10年となります。

債務名義とは

  • 仮執行宣言付支払督促・・・(ロ)
  • 確定判決・・・(ハ)
  • 特定調停・・・(特ノ)

事件番号が(ロ)であったため、平成11年に起こされた裁判が支払督促であることが分かりました。

「最終入金日」平成13年なので、すでに20年以上経過していることになります。

よって、今回は時効の可能性があると判断しました。

時効の条件

  • 最後の支払いから5年以上経過している ※債務名義を取られている場合は10年以上
  • 5年以内に支払いを認めるような話をしていない ※同上
  • 10年以内に債務名義を取られていない

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そこで、当事務所が内容証明郵便を作成して、SMBCコンシューマーファイナンスに時効の通知を送りました。

すると、その後はSMBCコンシューマーファイナンスから請求が来ることはありませんでした。

これにより、すでに裁判を起こされて債務名義を取られていましたが、37万円の借金を時効の援用によって消滅させることができました。

ご依頼件数5000人以上

プロミスは2012年に商号をSMBCコンシューマーファイナンスに変更しています。

また、過去には三洋信販、アットローンを吸収合併しているので、プロミス等の返済が途中で滞っている場合は、SMBCコンシューマーファイナンスから以下のような記載がされた和解勧告書が届くことがあります。

早速ではございますが、過日、裁判所より支払督促正本が送達されたことと存じます。

当社との契約にもとづく債務額を支払督促正本に記載の元金、利息、費用および完済までの損害金といたしましたので、至急ご入金いただきますようお願いいたします。

なお、損害金は完済に至るまで加算されます。

本状到着後10日以内にご入金もしくはご連絡いただきますようお願いいたします。

万一、上記の期間内にご入金もしくはご連絡がない場合、当社といたしましては誠に不本意ではございますが、債務名義確定後、強制執行の手続に移行することを念のため申し添えます。

支払督促等の債務名義を取られている場合、時効が通常の2倍の10年になります。

よって、少なくても債務名義を取られてから10年は時効になりません。

これに対して、債務名義の確定やその後に支払いをしている場合は最後の返済から10年以上経過していれば時効の可能性があります。

債務名義を取られた時期については「事件番号」で確認できます。

そのうえで、時効の可能性があると思われる場合はSMBCコンシューマーファイナンスに電話をかけないようにしてください。

なぜなら、時効期間が経過していても、以下のような話をした場合は債務承認となって時効が更新(リセット)するからです。

債務承認になる発言内容

  • 損害金は払いたくない
  • 分割にしてほしい
  • お金がないから払えない

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SMBCコンシューマーファイナンス(プロミス)の支払いが滞ると、信用情報機関(CIC、JICC)に異動や延滞情報が登録されます。

これをブラックリストといい、原則的に滞納している限り消えることはありません。

ブラックリストを消すには借金を全額返済するか、時効を成立させる必要があります。

ただし、完済と時効では信用情報機関によってブラックリストが抹消されるタイミングが異なります。

ブラックリストが抹消されるタイミング

  • CIC ➡ 5年 ※完済と時効で違いはない
  • JICC ➡ 完済は5年、時効は1~2か月

CICの場合、完済しても時効が成立してもブラックリストが抹消されるのは5年後です。

これに対して、JICCの場合は完済は5年ですが、時効の場合は1~2か月で抹消されます。

ブラックリストは借金を完済するか、時効が成立しない限り消えないのが原則ですが例外もあります。

それは債権譲渡があった場合です。

SMBCコンシューマーファイナンス(プロミス)の場合、グループ会社の債権回収会社(サービサー)であるアビリオ債権回収に譲渡していることがあります。

その場合、CICでは債権譲渡から5年、JICCでは1年でSMBCコンシューマーファイナンス(プロミス)のブラックリストが抹消されます。

よって、債権譲渡から5年以上経過していれば、完済や時効が成立していなくても信用情報は回復しています。

ただし、借金は残っているのでアビリオ債権回収から請求を受けた場合は、すみやかに時効の援用をおこなってください。

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最後の支払いが5年以内であったり、債務名義を取られてから10年以内の場合は時効にはなりません。

その場合は支払い義務があるので、返済できる場合はSMBCコンシューマーファイナンス(プロミス)と和解交渉をおこなうことになります。

これを任意整理といいます。

任意整理での分割回数は一般的に3~5年で、和解成立後の返済には利息を付けません。

よって、返済しても借金が減らないという状態から抜け出すことができ、完済までの道筋が立てることができます。

ただし、希望する条件で和解できる保証はなく、実際にどういった内容で和解できるかはこれまでの取引内容などによっても変わるのでケースバイケースです。

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当事務所はSMBCコンシューマーファイナンス(プロミス)の時効実績が豊富にあるので、ご自分で対応できない場合はお気軽にご相談ください。

いなげ司法書士・行政書士事務所

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