ティーアンドエスから「最後通告書」が届いたケースの解決事例

消滅時効が成立【アイク → ティーアンドエス⑤】

岐阜県にお住まいの方から、ティーアンドエスの「最後通告書」が届いたとご相談がありました。

30年くらい前に契約した借金でした。

今になって突然、債権譲受通知が届き、連絡しないでいたら最後通告書が届いたということです。

ご本人曰く、時効だとは思うが、自分で手続きするには不安が残るということで、当事務所にご連絡を頂きました。

以下のページで、ティーアンドエスの対処法を紹介しているので参考にしてください。

ティーアンドエスから届いた最後通告書を確認したところ、請求内容は以下のとおりでした。

債権内容の表示

  • 契約年月日 ➡ 平成6年
  • 原契約会社 ➡ アイク株式会社
  • 弁済期 ➡ 平成8年
  • 譲渡人 ➡ 株式会社クリバース
  • 残元金 ➡ 30万円
  • 利息金 ➡ 0円
  • 損害金 ➡ 0円

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平成6年アイクと契約したものの、平成8年から返済が滞り、その後は債権がクリバースからティーアンドエスに転々と譲渡されていたことが分かりました。

支払いが滞った時期は「弁済期」で確認することができます。

通常であれば、滞納してから現在に至るまでの損害金が加算されていますが、今回は利息と損害金が0円になっていました。

その理由はわかりませんでしたが、債権が転々と譲渡されていたり、利息や損害金が0円でも時効には影響ありません。

時効の条件

  • 最後に返済をしてから5年以上経過している
  • 5年以内に電話で話をしていない
  • 10年以内に裁判を起こされていない

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今回は滞納してから20年以上経過していて、これまでに裁判を起こされた覚えもありませんでした。

また、ご本人がティーアンドエスに連絡を入れたことは一切なかったので、時効の可能性が高いと判断しました。

そこで、当事務所が内容証明郵便を作成して、ティーアンドエスに対して時効の通知を送りました。

すると、その後はティーアンドエスから請求を受けることはなくなり、訪問裁判を起こされる心配がなくなりました。

これにより、30万円の借金を時効の援用によって消滅させることができました。

ご依頼件数5000人以上

ティーアンドエスは東京都の業者です。

貸金業登録はしていますが、債権回収会社(サービサー)ではありません。

すでに時効期間が経過した不良債権を譲り受けて、債権者の立場で請求をしてきます。

よって、ティーアンドエスから以下のような最後通告書が届いても、会社名に聞き覚えがないからといって架空請求、詐欺と勘違いして請求を放置しないようにしてください。

貴殿の借財についてこれまで何度も催告いたしましたが、お支払いのご連絡・ご回答等、示して頂けませんでした。

つきましては、本書面をもって話し合いに応じる機会は最後とさせて頂きます。

ご希望の方は、下記期日までに、必ずご連絡ください。

尚、お支払い・ご連絡の無い場合、弊社といたしましては不本意ではございますが、法令順守の基、訪問させていただく等の手続きに移ります。

そのような事態になれば、減額や利息の減免等の措置を一切図れなくなる旨併せて通告致します。

ティーアンドエスの請求を放置していると自宅訪問を受けたり、裁判を起こされることがあります。

自宅訪問を受けても極力、話をしないようにしてください。

「分からない」「覚えていない」「司法書士に相談する」と言っただけであれば大丈夫です。

裁判を起こされた場合は裁判所から訴状が届きます。

この段階であれば、まだ時効の援用で解決できます。

これに対して、訴状を受け取ったにもかかわらず、指定された裁判期日までに答弁書を提出せず、裁判所に出頭もしなかった場合は欠席判決になります。

その場合は時効が10年延長されるだけでなく、ティーアンドエスから差し押さえを受けるおそれがあります。

よって、訪問や裁判をされる前の段階で、すみやかに時効の援用をおこなってください。

一番最悪な対応は時効の援用をせずに、支払いに応じてしまったり、電話で今後の返済について話をすることです。

なぜなら、以下のような対応をした場合、債務を承認したことになって時効が更新するからです。

時効が更新した場合は、その後5年間は時効の援用ができなくなります。

債務承認に該当する行為

  • 和解書にサインする
  • 借金の一部を振り込む
  • 電話で支払いの話をする

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ティーアンドエスはJICC(日本信用情報機構)という信用情報機関に加盟しています。

そのため、ティーアンドエスから請求を受けた場合、JICC にブラックリストが登録されていることがあります。

時効が成立した場合、JICCの運用ではすぐにブラックリストが抹消されます。

これに対して、時効の援用をせずに完済した場合はブラックリストが消えるまで5年かかります。

よって、信用情報を早期に回復したいのであれば、完済するよりも時効の援用をする必要があります。

30年も前に契約をした借金だと、ティーアンドエスから請求を受けた時点ですでに債務者が死亡しているケースがあります。

そのような場合は債務者の相続人が対処する必要があります。

その際は裁判所に相続放棄をしているかどうかによって対処方法が異なります。

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すでに相続放棄が完了している場合は、裁判所から発行された相続放棄申述受理通知書をティーアンドエスに郵送することで、それ以上請求を受けることはなくなります。

これに対して、相続放棄をしていない場合は原則的に相続人が法定相続分の割合に応じて借金を引き継ぎます。

よって、相続人が時効の援用をおこなう必要があります。

ただし、ティーアンドエスからの通知で初めて被相続人に借金があることを知ったような場合は、そこから3か月以内であれば例外的に相続放棄が受理される可能性があります。

3か月過ぎた相続放棄が認められる条件

  • 被相続人の預貯金や不動産などを一切相続していない
  • 相続時点の調査では借金があることが分からなかった
  • 債権者からの通知で初めて被相続人に借金があることが発覚した

当事務所はティーアンドエスの時効実績が豊富にあるので、ご自分で対応できない場合はお気軽にご相談ください。

いなげ司法書士・行政書士事務所

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