日本セーフティーから「通告書」が届いたケースの解決事例
消滅時効が成立【日本セーフティー株式会社②】
相談内容
栃木県にお住まいの方から、日本セーフティーから「通告書」が届いたとご相談がありました。
すでに退去した物件の家賃の請求でした。
ご本人曰く、5年以上は支払いをしておらず、これまでに裁判も起こされたことはないということです。
このまま無視していると強制執行されそうなので、その前に解決することを希望されていました。
以下のページで、日本セーフティーの対処法を紹介しているので参考にしてください。
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解決手段の検討
家賃にも借金と同様に消滅時効の適用があります。
日本セーフティーのような家賃保証会社の場合、保証会社が家賃を代位弁済をした日から5年となります。
家賃保証会社の時効
- 家賃保証会社が代位弁済してから5年以上経過している
- 5年以内に支払いを認めるような話をしていない
- 10年以内に裁判を起こされていない
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そこで、日本セーフティーから届いた通告書裏面の明細書を確認したところ、2017年の家賃であることが分かりました。
ご本人の記憶では退去される際に裁判を起こされたことはなく、退去後は一度も支払いもしておらず、連絡も取っていないということでした。
よって、今回は時効の可能性があると判断しました。
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そこで、当事務所が内容証明郵便を作成して、日本セーフティーに対して時効の通知を送りました。
すると、その後は日本セーフティーから請求を受けることはなくなりました。
これにより、滞納していた家賃の支払い義務を時効の援用によって消滅させることができました。
ご依頼件数5000人以上
アドバイス
日本セーフティーは家賃保証会社です。
賃貸契約を締結する際に日本セーフティーと保証委託契約を締結していると、家賃を滞納した際に保証会社の日本セーフティーが滞納している家賃を代わりに支払います。
これを代位弁済といます。
家賃保証会社が代位弁済をおこなうと賃借人に対して求償債権を取得します。
この求償債権にも消滅時効の適用があり、時効期間は5年です。
時効の起算日は保証会社が代位弁済をした日となります。
よって、代位弁済日から5年以上経過している場合は時効の可能性があります。
日本セーフティーから通告書が届いた場合はいつの家賃かを確認して、5年以上前の家賃であれば安易に連絡をしないようにしてください。
なぜなら、時効期間が経過しているにもかかわらず、以下のような行為があると債務承認となって時効が更新(リセット)するからです。
債務承認該当する行為
- 電話で支払いを認めるような話をする
- 滞納している家賃の一部を支払う
- 和解書にサインする
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請求を放置していると日本セーフティーから訪問による取り立てを受ける可能性があります。
その際に無理に対応してしまうと相手のペースで話が進んでしまい、その場で強引に支払いの約束をさせられてしまいます。
よって、在宅時に訪問されても居留守を使うなどして極力、接触しない方が安全です。
もし、対応せざるを得ない場合は明確に「時効だから払いません」を拒絶できれば一番よいですが、「わからない」「答えられない」「司法書士に相談する」等と回答する分には債務承認には該当しません。
突然、訪問されるとその場を切り抜けたい一心で支払いを認めてしまうことが少なくないので、できるだけ訪問される前に時効の援用をおこなってください。
時効の援用をおこなわずに日本セーフティーの請求を無視していると裁判を起こされる可能性があります。
裁判を起こされた段階であれば、まだ時効の援用はできますが、裁判も放置すると欠席判決となって時効が10年延長します。
そればかりか、判決等の債務名義を取られると日本セーフティーから強制執行されるおそれがあります。
差し押さえの対象になるもの
- 動産(家財道具など)
- 給与
- 不動産
- 預貯金
動産の差押えをされると、裁判所から派遣された執行官が家の中まで入って、換価できる物がないか調べられます。
通常の家財道具であれば、実際に取られることはありませんが、部屋に入られる心理的プレッシャーはかなりのものがあります。
仕事先を知られている場合は給与の差し押さえを受ける可能性があります。
その場合、給与の4分の1に相当する金額を継続して取られてしまいます。
預貯金口座を差し押さえられると、その時点の残高が凍結されます。
差し押さえが空振りに終わった場合は日本セーフティーが裁判所に財産開示手続きの申し立てをしてくるかもしれません。
財産開示手続きの実施が決定されると裁判所から呼び出されて、その場で勤め先や預金口座などの情報を回答させられます。
もし、正当な理由なく欠席したり、虚偽の事実を回答した場合は「6か月以下の懲役または50万円以下の罰金」に処せられる可能性があるのでご注意ください。
よって、そうなる前の段階で時効の援用をおこなうなどの適切な対応を取ることが非常に重要です。
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お問い合わせ
当事務所は日本セーフティーの時効実績が豊富にあるので、ご自分で対応できない場合はお気軽にご相談ください。
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