アイフルから「利息全額免除での一括返済案」が届いたケースの解決事例
消滅時効が成立【アイフル株式会社⑥】
相談内容
福井県にお住まいの方から、アイフルの「利息全額免除での一括返済案」が届いたとご相談がありました。
20年以上前に契約した借金でした。
ご本人曰く、10年くらい前から滞納していて、その後は連絡を取っていないということです。
このままアイフルの提案に応じるべきなのか、それとも払わずに済む方法があるのか自分では判断ができないということで当事務所にご連絡を頂きました。
以下のページで、アイフルの対処法を紹介しているので参考にしてください。
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相談内容
アイフルから届いた「利息全額免除での一括返済案」を確認したところ、契約内容は以下のとおりでした。
請求内容
- 基本契約締結日 ➡ 2000年
- 最終貸付日 ➡ 2002年
- 約定弁済期日 ➡ 2015年
- 実質年率 ➡ 28.835%
- 元金残高 ➡ 30万円
2000年にアイフルと契約をして、2002年に最後の借り入れをおこない、2015年から返済が遅れていることがわかりました。
滞納が始まった時期は「約定弁済期日」で確認できます。
ご本人の記憶では裁判は起こされたことはないということでしたが、実質年率が利息制限法を超える28.835%になっていたので、この点からも裁判は起こされていないと判断しました。
時効が成立するには
- 最後の支払いから5年以上経過している
- 5年以内に支払いを認めるような言動がない
- 10年以内に裁判を起こされていない
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アイフルから裁判を起こされて判決などの債務名義を取られている場合は時効が10年になります。
すでに裁判を起こされている場合は「※記載内容は債務名義に基づく内容です」「お客様との金銭消費貸借について、弊社は、管轄の裁判所にて債務名義を取得しております」と記載されている場合があります。
債務名義とは
- 裁判上の和解
- 確定判決
- 仮執行宣言付支払督促
- 特定調停
今回はそのような記載がなかったので時効の可能性があると判断しました。
そこで、当事務所が内容証明郵便を作成して、アイフルに対して時効の通知を送りました。
すると、その後はアイフルから請求書が届くことは一切なくなりました。
これにより、元金も一切支払いすることなく、時効の援用によって借金を完全に消滅させることに成功しました。
ご依頼件数5000人以上
アドバイス
アイフルの「利息全額免除での一括返済案」には以下のような記載がありました。
2024年○月○日までの期間限定 一括返済 ➡ 残元金30万円のみで完済と致します。
ご案内の内容 一括にてご返済頂くことを条件とし、利息・遅延損害金を免除し元金のみで完済と致します。
※お客様のご事情によっては、現在付されている利息・遅延損害金の減免による分割返済も含めご相談を承りますのでぜひ一度、担当者までご連絡下さい。
ご返済条件緩和の分割返済については、和解書の作成が必要となります。
(郵送での対応も可能)また、お客様のご要望に応じることが出来ない場合もございますので、予めご了承下さい。
※今回のご案内の適用は、2024年○月○日までに下記連絡先へご連絡を頂きました方のみとさせて頂きます。
※尚、お客様と連絡が取れない場合等、止むを得ずお勤め先に連絡することもございますので予めご了承ください。
引用元:アイフル株式会社の『利息全額免除での一括返済案』
膨れ上がった利息・遅延損害金を全額免除してくれて、元金を一括返済すれば完済扱いにしてくれるという内容は一見するとお得に思えるかもしれません。
しかし、これは時効の適用がないケースに当てはまることであって、時効の可能性がある場合はまったくお得な提案ではありません。
なぜなら、時効が成立した場合は利息や遅延損害金だけでなく、元金についても一切支払う必要がなくなるからです。
よって、利息全額免除での一括返済案が届いても時効の可能性がある場合は、アイフルに電話をかけないようにしてください。
もし、アイフルに電話をかけてしまうと会話の内容によっては債務承認となって時効が更新(リセット)するのでご注意ください。
債務承認に該当する会話とは
- 元金を一括返済すれば本当に完済になるのか
- 提案に応じたいが一括は無理なので分割払いにしてほしい
- 期限内に支払えないのでもう少し待ってほしい
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アイフルへの支払いを数か月滞納すると、信用情報機関(CIC、JICC)にブラックリストが登録されます。
信用情報がブラックになると、新たに融資を受けることができなくなったり、クレジットカードを作れなくなります。
滞納し続けている間は基本的にブラックリストが消えることはありません。
もし、ブラックリストを抹消して信用情報を回復したいのであれば、完済するか時効を成立させる必要があります。
ただし、完済と時効では信用情報機関によってブラックリストが抹消されるタイミングに違いがあります。
ブラックリストが抹消されるタイミング
- CIC ➡ 完済でも時効でも5年
- JICC ➡ 完済は5年、時効は1~2か月
CICの場合は完済しても時効が成立してもブラックリストが抹消されるのは5年後で変わりありません。
JICCも完済の場合は5年です。
これに対して、時効が成立した場合はアイフルからJICCにその旨が報告されて直ちにファイルごと抹消されます。
よって、信用情報の回復という点からも完済するより、時効の援用をおこなった方がメリットがあります。
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最後に支払いをしてから5年以内であったり、債務名義を取られてから10年未満の場合は時効になりません。
その場合はアイフルと分割返済の和解交渉をおこなうことになります。
自分で交渉できない場合は司法書士や弁護士にアイフルとの交渉を依頼することもできます。
これを任意整理といいます。
任意整理では基本的に3~5年の分割返済で和解をします。
そして、和解後の返済には利息や損害金が付かないようにするので、返済をした分だけ確実に元金が減っていきます。
これにより、返しても返しても借金が減らずに終わりが見えないという状態から脱することができます。
ただし、自分が希望する条件で和解できる保証はなく、実際にどのくらいの条件で和解できるかは、それまでの取引内容などによっても変わってくるのでケースバイケースです。
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お問い合わせ
当事務所はアイフルの時効実績が豊富にあるので、ご自分で対応できない場合はお気軽にご相談ください。
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