みずなら総合法律事務所から「和解のご提案」が届いたケースの解決事例
消滅時効が成立【みずなら総合法律事務所】
相談内容
栃木県にお住まいの方から、みずなら総合法律事務所から「和解のご提案」が届いたとご相談がありました。
以前から、みずなら総合法律事務所から通知が届いていて、いつまでたっても請求が止まらないので、これを機に解決されたいとのご希望です。
これまでに裁判などの通知は来ていないということでした。
できれば時効の援用をしたいということで当事務所にご連絡を頂きました。
以下のページで、みずなら総合法律事務所の対処法を紹介しているので参考にしてください。
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解決手段の検討
ご本人の第一希望は時効でしたので、みずなら総合法律事務所から届いた「和解のご提案」の内容を確認しました。
請求債権に関する表示
- 現債権者 ➡ 株式会社MK.インベスターズ
- 原契約会社 ➡ 中小企業保証機構株式会社(元契約:株式会社商工ファンド、株式会社SFCG、アセットファイナンスなど)
- 原契約日 ➡ 平成21年
- 契約の種類 ➡ 求償権
- 最終弁済期日 ➡ 平成26年
「最終弁済期日」が平成26年になっているので、この時期から滞納が始まったということになります。
契約の種類が求償権になっていますが、求償権というのは「保証会社が債務者の代わりに借金を払った際に取得する権利」です。
つまり、保証会社が代わりに支払ったお金を債務者に請求することができる権利です。
借金の時効は5年ですが、保証会社が求償権を取得した場合は、保証会社が債務者の代わりに返済をした日(代位弁済日)が時効の起算日になります。
一般的には滞納が始まった日から数ヶ月後に保証会社が代位弁済をおこないます。
よって、今回も平成26年の滞納から数か月後に代位弁済があったのであれば、すでに5年以上経過しているので時効の可能性があるということになります。
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そこで、今回は時効の可能性があると判断し、内容証明郵便で時効の通知を送りました。
代位弁済日から5年以内であったり、10年以内に裁判を起こされて時効にならない場合は、みずなら総合法律事務所から「時効中断のお知らせ」という回答書が届きます。
しかし、今回は回答書が届くこともなく、みずなら総合法律事務所から督促もいっさい来なくなりました。
これにより、90万円(元金60万円、損害金30万円)の借金を消滅させることができました。
ご依頼件数5000人以上
アドバイス
みずなら総合法律事務所から届いた「和解のご提案」には、以下のような記載がありました。
【和解提案 A案:一括返済案】
和解金額 ➡ 金〇円
返済条件 ➡ 令和5年〇月〇日までに一括返済
【和解提案 B案:分割返済案】
和解金額 ➡ 金〇円
返済条件 ➡ 毎月〇万円 × 48回返済
引用元:みずなら総合法律事務所の『和解のご提案』
A案は一括返済、B案は分割返済での和解提案です。
いずれも損害金が多少カットされている内容です。
一括返済だと元金+αで、分割返済の場合はそれより少し金額が増えて48回払い(4年返済)になっています。
しかし、時効が成立した場合は損害金だけでなく、元金についても一切支払う必要がなくなります。
よって、時効の可能性がある場合は、みずなら総合法律事務所の和解提案には応じないようにしてください。
もし、和解提案に応じて、和解書の取り交わしをしたり、振り込みをしてしまうと時効が更新(リセット)します。
また、電話で以下のような発言をすると債務承認となって時効が更新する可能性があるのでご注意ください。
債務承認に該当する発言
- 元金だけにしてほしい
- 一括では払えないから分割にしてほしい
- 今はお金がないから払えない
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これに対して、最後の返済が5年以内であったり、10年以内に裁判を起こされていて時効にならないことが明らかな場合は、みずなら総合法律事務所の和解提案に応じるという選択もあります。
時効が10年延長する債務名義は以下のとおりです。
債務名義とは
- 確定判決
- 仮執行宣言付支払督促
- 裁判和解
- 特定調停
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相手から裁判を起こされて判決や支払督促を取られたり、裁判上で分割返済の和解が成立した場合のみならず、自分から特定調停の申し立てをしている場合も該当します。
債務名義が確定すると、そこから10年間は時効にならず、その後に返済をしている場合は最後の返済から10年となります。
また、相手から強制執行(差し押さえ)を受けている場合も時効が更新するので、最後の差し押さえから10年となります。
時効援用の前後で信用情報に影響があるかという点については、一切悪影響はありません。
今回は株式会社MK.インベスターズという会社が、みずなら総合法律事務所に債権回収を委託していますが、MK.インベスターズは貸金業者でないので、CIC、JICCといった信用情報機関には登録していません。
よって、今回の借金については信用情報機関にブラックリストが登録されていることはなく、時効の援用をすることであらたにブラックリストが登録されることもありません。
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お問い合わせ
当事務所は、みずなら総合法律事務所の時効実績が豊富にあるので、ご自分で対応できない場合はお気軽にご相談ください。
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