登記原因証明情報のPDFファイル化

不動産登記をオンライン申請する場合、登記済証があるのであれば、登記識別情報の有無の欄には「無し」と記載し、登記識別情報を提供できない理由欄に「登記済証を所持している」と記載します。

 

この他に、登記識別情報を提供できない理由欄を空欄のままにして、添付情報欄に「登記済証(特例)」と記入しても構いません。

 

また、特例方式では、登記原因証明情報をPDFファイルとして申請情報に添付して提供する必要があり、書面の原本も別途提出します。

 

ただし、登記名義人表示変更登記等の申請において市区町村長その他公務員が職務上作成した情報(住民票等)を登記原因証明情報とする場合は、申請情報と併せて登記原因証明情報を提供する必要はありません。

 

これに対し、会社の合併を原因とする所有権移転登記の申請等では、申請情報と併せて登記原因証明情報を提供する必要があります。

 

なお、特定方式の場合は、申請人もしくは申請代理人のいずれも、登記原因証明情報のPDFファイルに電子署名する必要はありません。

 

外字ファイルは、オンライン申請システムで使用できない文字を用いて申請しなければならない場合に、ビットマップファイルでその文字を作成して添付することになります。

 

相続登記の場合では、PDFに変換して送信する登記原因証明情報は相続関係説明図だけでOKで、電子署名も必要ありません。

 

この点については、特例方式が開始された当初は、遺産分割協議書、相続放棄申述受理証明書、特別受益証明書等も印鑑証明書を除いてPDF化して送信する必要がありましたが、

 

平成20年の法務省通達により、上記取り扱いは変更され、現在は相続関係説明図だけを提供すればよくなり、遺産分割協議書等はPDF化して送信する必要がなくなりました。

 

ところで、決済日より前の日付でPDF化された登記原因証明上を添付して申請された登記が受理されるかどうかですが、ファイルの作成日時には証明力はないので審査事項には該当しないのが原則ですが、

 

もし、不正を疑うに足りる状況のときには、受理できないと考える登記官がいないとは限らないので、決済日後にPDF化した方が安全と思われます。

 

なお、特定方式の場合、登記原因証明情報が添付されていないと、空申請を防止する意味で、補正をすることなく申請が却下されてしまうので、確実に添付されているかどうかを入念にチェックする必要があります。

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