過払い金に対する誤解
「払い過ぎた利息があるのであれば、借金とは別にその分だけを優先して返してほしい」
と思われる方もいることでしょう。
しかし、そもそも過払い金というのは、払い過ぎた利息を元本に充当して、借金がなくなった後に、なお払い続けた場合の超過利息のことをいいます。
たとえば、一回の返済で数千円の利息の払い過ぎがあったとします。
こういった場合、その数千円の超過利息は、まず元金に充当されます。
その結果、元金が数千円減少することになりますが、こうしたことを繰り返して借金の総額を減らす手段を
「任意整理」
といいます。
任意整理では、借金がなくなるほどではないが、当初の約定金利で残っていた金額よりは元金が減ります。
そして、超過利息を元金に充当することで減った借金を分割なり、一括で返済するわけです。
よって、借金が残っている以上、超過利息はまず元金に優先的に充当されるので、払い過ぎた利息だけを先に返してもらえるわけではありません。
借金が残っている段階では、何よりも返済が優先されるからです。
あと、よくある誤解が、たとえば借金が30万円残っていたとします。
しかし、貸金業者から取引履歴を取り寄せて、よくよく調べてみるとすでに50万円の不当利得金が発生していました。
この場合、最終的な過払い金が
だと誤解してしまう方が多いです。
上記の説明のとおり、超過利息があっても、まずは返済に回されて元金に充当されますから、50万円の払い過ぎた利息があるということは、その大前提として借金はすでになくなっているということになります。
よって、もとも30万円の借金があって、利息制限法による引き直し計算の結果、50万円の不当利得があるということであれば、そこからもともあった30万円の借金を引く必要はないわけです。
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