日本保証(武富士)の延滞情報をJICCから抹消したケースの解決事例

ブラックリストの削除【武富士 → 日本保証⑤】

山形県にお住まいの方から、JICC(日本信用情報機構)に登録されているブラックリストを消したいとご相談がありました。

20年以上前に武富士で借りた借金の未払い金でした。

ご本人曰く、10年以上は請求も来ておらず、連絡も支払いも一切していないということです。

住宅ローンの申し込みにあたり、事前に信用情報を確認したところ、JICCに日本保証の延滞情報が登録されていることに気づき、当事務所にご連絡を頂きました。

以下のページで、日本保証の対処法を紹介しているので参考にしてください。

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ご本人が住宅ローンの申し込みにあたり、JICCから取り寄せた信用情報を確認したところ、契約内容は以下のとおりでした。

信用情報記録開示書(ファイルD)

  • 登録会社名 ➡ 株式会社日本保証
  • 契約状態 ➡ 契約中
  • 契約日 ➡ 2004年
  • 取引形態 ➡ 融資
  • 残高金額 ➡ 21万円
  • 異動参考情報等 ➡ 延滞(2009年)
  • CIC加盟状況 ➡ 非加盟

2004年に武富士から借り入れをしたものの、2009年から未払いになっていることがわかりました。

滞納が始まった時期は【異動参考情報等】の延滞日で確認できます。

なお、日本保証が加盟している信用情報機関はJICCのみなので、CICにはブラックリストは登録されていません。

時効の条件とは

  • 最後に支払いをしてから5年以上経過している
  • 10年以内に裁判を起こされて判決等の債務名義を取られていない
  • 5年以内に支払いの話をしていない

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JICCの場合、裁判を起こされた債務名義を取られると【異動参考情報等】に「債権回収」と登録されます。

ただし、2019年9月30日以前の契約の場合、当該事実の発生から5年で消えてしまいます。

よって、債務名義を取られたのが5年以上前だと異動参考情報等に登録されていた債権回収の情報が消えています。

債務名義とは

  • 確定判決
  • 和解調書
  • 調停調書
  • 仮執行宣言付支払督促

債務名義の有無についてご本人に確認したところ、これまでに裁判所から訴状支払督促などの書類が届いた覚えはないということでした。

よって、今回はJICCの信用情報記録の内容とご本人の記憶から時効の可能性があると判断しました。

そこで、当事務所が武富士から消費者金融事業を承継した日本保証に対して内容証明郵便で時効の通知を送りました。

その後、あらためてJICCの信用情報を確認したところ、日本保証のブラックストが抹消されていました。

これにより、日本保証の借金のみならず、JICCに登録されている延滞情報を削除することができ、住宅ローンも借りることができました。

内容証明作成サービスであれば、日本保証から請求されていない段階のブラックリストの抹消にも対応しています。

ご依頼件数8000人以上

日本保証は2012年に武富士の消費者金融事業を吸収分割によって承継しています。

そのため、武富士の借金を滞納したままにしていると、JICCに日本保証の延滞情報が登録されています。

これをブラックリストといいます。

日本保証が加盟しているのはJICCのみなので、CICには日本保証の異動情報は登録されません。

JICCのみであってもブラックリストが登録されていると銀行から融資を受けたり、クレジットカードを作ることが難しくなります。

これは融資の際はCICだけでなく、JICCの情報もチェックされるからです。

よって、将来的に住宅ローンや自動車ローンを利用したり、クレジットカードを持ちたい場合は、事前にブラックリストを消しておく必要があります。

JICCの延滞情報を消すには①借金の完済、②時効の援用のどちらかとなります。

完済する場合に気をつけなければいけないのは、JICCに記載されている残高金額は元本のみの金額であって、実際に支払う場合は滞納している期間に発生した損害金を含めた額になるという点です。

日本保証の場合、一般的な損害利率は26.28%です。

残高が10万円の場合、1年間で2万6000円ほどの損害金が発生するので、滞納期間が10年で26万円、20年だと損害金だけで52万円になります。

もちろん元本が大きければ、それに比例して損害金も増加します。

日本保証の場合は滞納期間が10年以上であることがほとんどなので、損害金を合わせると数百万円になる事例も珍しくありません。

また、完済したからといって延滞情報がすぐに消えるわけではなく、JICCの運用では2019年9月30日以前の契約の場合、延滞を解消してもその情報が消えるまで1年かかります。

完済した場合に延滞解消が消えるまで

  • 2019年9月30日以前の契約 ➡ 延滞解消から1年
  • 2019年10月1日以降の契約 ➡ 完済または契約終了から5年

これに対して、時効の援用をおこなった場合は損害金や元本を含めて一切の支払い義務がなくなります。

それだけでなく、信用情報の早期回復という点からも時効援用は優れています。

なぜなら、JICCの運用では時効が成立すると時効の起算日に遡って完済したことになり、その時点で登録機関の経過によって延滞情報が抹消されるからです。

つまり、時効援用後1~2か月でJICCに登録されているブラックリストから完全に削除されます。

よって、金額面でも信用情報の早期回復の点からも支払うよりも時効援用をした方がよいといえます。

時効援用で延滞情報が消えるまで

  • 時効成立 ➡ 1~2か月でブラックリストが削除される

完済も時効援用もしていないのにJICCに日本保証の延滞情報が載っていない場合があります。

それは日本保証が債権を譲渡している場合です。

日本保証は時効期間が経過している不良債権の一部を他社に譲渡しています。

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その場合、JICCに登録されていた日本保証のブラックリストは債権譲渡から1年で削除されます。

ただし、借金がなくなったわけではないので、債権を譲り受けた会社から請求を受けた場合はすみやかに時効の援用をおこなう必要があります。

債権譲渡されている場合、オリンポス債権回収、パルティール債権回収から請求を受けるケースがあります。

日本保証の場合、引田法律事務所が代理人になっているケースがあります。

その場合でも時効の可否やブラックリストの抹消に違いはありません。

よって、JICCに延滞情報が登録されているだけでなく、実際に日本保証や引田法律事務所から通知書で請求を受けている場合はすみやかに時効の援用をおこなってください。

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時効の援用をおこなう場合は日本保証に電話をかけないようにしてください。

もし、時効援用をおこなう前に日本保証に支払いの猶予、減額払い、減額のお願いをしてしまうと債務承認となって時効の援用ができなくなります。

借金を支払ったり、合意書にサインした場合も時効が更新します。

よって、時効の援用をおこなう場合は絶対に日本保証に連絡をしないようにしてください。

債務承認になる行為

  • 借金の支払いに応じる
  • 和解書にサインする
  • 電話で返済の相談をする

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当事務所は日本保証の時効実績が豊富にあるので、ご自分で対応できない場合はお気軽にご相談ください。

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