パルティール債権回収から「ご連絡のお願い」が届いたケースの解決事例

消滅時効が成立【イオンクレジットサービス → パルティール債権回収⑥】

相談内容

山口県にお住まいの方から、パルティール債権回収の「ご連絡のお願い」が届いたとご相談がありました。

１０年以上前に利用したイオンクレジットサービスのショッピング代金の請求でした。

ご本人曰く、１０年以上は支払いをしておらず、連絡も取っていないということです。

時効になるのか、それとも支払いをしなければいけないのかがわからず、当事務所にご連絡を頂きました。

以下のページで、パルティール債権回収の対処法を紹介しているので参考にしてください。

解決手段の検討

パルティール債権回収の「ご連絡のお願い」を確認したところ、請求内容は以下のとおりでした。

２０１０年にイオンクレジットサービスと契約してショッピングを利用したところ、２０１１年から支払いが滞り、２０１７年にエーシーエス債権管理回収に債権が譲渡されていたことがわかりました。

支払いができなくなった時期は「支払いの催告に係る債権の弁済期」で確認することができます。

もし、債権譲渡日が５年以内であっても時効の成否には影響ありません。

裁判を起こされて判決などの債務名義を取られている場合は時効が１０年更新されます。

債務名義の有無についてはパルティール債権回収の請求書には以下のような記載があります。

譲受債権表示内の損害利率に０％と記載のある方につきましては、債務名義取得または和解により債務残高が異なる場合がございますので、念のためお電話にてお問い合わせください

パルティール債権回収の場合、損害利率が０％と表示されていると債務名義を取られていたり、和解をしている可能性があります。

債務名義を取られてしまうと時効が１０年更新されますが、裁判外での和解であれば５年のままです。

そこで、損害利率を確認したところ、年１４．６％と記載されており、ご本人にも確認したところこれまでに裁判を起こされたことはないということでした。

よって、今回は時効の可能性があると判断しました。

そこで、当事務所が内容証明郵便を作成してエーシーエス債権管理回収から債権を譲り受けたパルティール債権回収に対して、時効の通知を送りました。

すると、その後はパルティール債権回収からの請求は一切届かなくなりました。

これにより、４１万円の借金を時効の援用によって消滅させることに成功しました。

内容証明作成サービスであれば、サービサーの間で債権譲渡されている場合でも対応可能です。

アドバイス

パルティール債権回収は借金の回収を専門におこなっているサービサーです。

主に以下の原債権者から債権を譲り受けている場合が多いです。

よって、上記の会社から借り入れをして滞納したままになっていると、債権を譲り受けたパルティール債権回収から以下のような記載がされた請求書が届くことがあります。

弊社、パルティール債権回収株式会社は譲渡人が貴殿に対して有していた下記表示の債権を譲り受けております。

つきましては早期解決を図る為、特別なご提案をさせていただきます。

この機会にご連絡下さいますようお願い申し上げます。

時効の可能性があると思われる場合はパルティール債権回収の和解提案には応じないようにしてください。

なぜなら、和解提案に応じてしまうと債務承認となって時効が更新（リセット）しまうからです。

そもそも、時効が成立した場合は利息や損害金のみならず、元金についても一切支払う必要がなくなります。

よって、利息や損害金を全額免除するような和解提案がされていても、まずは時効の援用をおこなうようにしてください。

イオンクレジットサービスの支払いを滞納すると信用情報機関（ＣＩＣ、ＪＩＣＣ）にブラックリストが登録されます。

基本的に延滞している間はブラックリストが消えることはありませんが、債権がサービサーに譲渡されると完済したかどうかにかかわらず、ＣＩＣでは５年、ＪＩＣＣでは１年で抹消されます。

なぜなら、債権回収会社は信用情報機関に加盟していないからです。

よって、債権譲渡から５年以上経過している場合はパルティール債権回収から請求されても、信用情報は既に回復しているということになります。

５年以内に支払いや和解をしていたり、１０年以内に裁判を起こされて債務名義を取られている場合は時効になりません。

その場合は支払い義務があるので、返済できる場合はパルティール債権回収と和解交渉をおこなうことになります。

自分で交渉できない場合は司法書士にパルティール債権回収との和解交渉をお願いすることができます。

これを任意整理といいます。

ただし、パルティール債権回収の和解条件は厳しく、司法書士に依頼をした場合でも頭金を要求される可能性が高いです。

和解が成立した場合はその後に返済に利息は付けないので、返済した分だけ確実に残高が減っていきます。

返済期間は一般的に３～５年になることが多いですが、実際にどのくらいの条件で和解できるかはケースバイけーすです。

時効の援用も任意整理もおこなわずに放置しているとパルティール債権回収から裁判を起こされることがあります。

その場合は裁判所から訴状や支払督促が届きます。

この段階であれば時効の援用が可能です。

これに対して、裁判を起こされたにもかかわらず、決められた期限内に適切な対応をしないとパルティール債権回収の請求どおりに判決が確定してしまいます。

その場合は時効が１０年更新されるだけでなく、パルティール債権回収から強制執行を受ける可能性があります。

差し押さえが空振りに終わった場合、パルティール債権回収が裁判所に財産開示手続きの申し立てをしてくることがあります。

財産開示手続きというのは債権の回収をしやすくするために債務者を裁判所に呼びだして、債務者が保有する財産状況を回答させる手続きです。

正当な理由なく財産開示手続きを欠席したり、嘘の情報を回答した場合は「６か月以下の懲役もしくは５０万円以下の罰金」に処される可能性があるのでご注意ください。

お問い合わせ

当事務所はパルティール債権回収の時効実績が豊富にあるので、ご自分で対応できない場合はお気軽にご相談ください。

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