ニッセンクレジットサービスから「裁判手続予告」が届いたケースの解決事例

消滅時効が成立【ニッセンクレジットサービス株式会社②】

相談内容

福井県にお住まいの方から、ニッセンクレジットサービスの「裁判手続予告」が届いたとご相談がありました。

ご本人曰く、１０年以上前に契約したもので、滞納してからは連絡を取っていないということです。

１２０万円くらの請求で、到底一括で支払える金額ではありませんでした。

そこで、色々調べたところ、時効の可能性があることに気づきましたが、自分でするには不安があるとのことです。

このままにしていると裁判を起こされてしまうので、その前に解決したいということで当事務所にご連絡を頂きました。

解決手段の検討

今回はキャッシングだけでなく、ショッピングも利用されていました。

借金には消滅時効の適用がありますが、キャッシングであってもショッピングであっても問題ありません。

ご本人の記憶では１０年くらい前から滞納しているということだったので、消滅時効の適用があるか確認することにしました。

そこで、ニッセンクレジットサービスから届いた「裁判手続予告」を確認したところ、請求内容は以下のとおりでした。

２０１２年に契約をしたものの、２０１４年から滞納していることがわかりました。

支払いが滞った時期は「お支払約定日」で確認できます。

今回はお支払約定日の日付から１０年前から滞納していると思われました。

時効期間が経過していても、５年以内に支払いを認めるような話をしていたり、１０年以内にニッセンクレジットサービスから裁判を起こされて確定判決などの債務名義を取られている場合は時効になりません。

今回は請求書の記載内容とご本人の記憶から、上記の条件をすべてクリアしていると思われました。

借金の消滅時効は５年の経過によって自動的に成立するものではなく、債務者からの通知によって初めて成立します。

そこで、当事務所が内容証明郵便を作成して、ニッセンクレジットサービスに対して時効の通知を送りました。

すると、ニッセンクレジットサービスからの請求が止まり、予告されていた裁判も起こされずに済みました。

これにより、１１９万円まで膨れ上がった借金を時効の援用によって消滅させることができました。

内容証明作成サービスであれば、ＬＩＮＥやメール、電話のみでお手続きできるので日本全国どちらにお住まいであっても対応可能です。

アドバイス

ニッセンクレジットサービスの旧社名は、ニッセン・ジー・イー・クレジットです。

その後、新生銀行（現：ＳＢＩ新生銀行）がＧＥの株式を譲り受け、２０１７年に現在の社名に変更しました。

現在はマジカルクラブカードＪＣＢを発行しています。

よって、ニッセンクレジットサービスのカードでキャッシングやショッピングを利用して滞納したままになっていると、同社から催告書や以下のような記載がある裁判手続予告が届くことがあります。

貴殿の債務について、お支払いをお願いしておりますが、未だにご入金の確認ができておりません。

弊社と致しましてもこれ以上放置する事はできませんので、下記お支払期限までに弊社指定口座へご入金をお願い致します。

尚、お支払期限までにご入金もご連絡もいただけない場合、誠に不本意ながら管轄裁判所を通して裁判手続きを進めさせていただきます。

時効の可能性がある場合は、できるだけ裁判を起こされる前に時効の援用をおこなうことが望ましいです。

ただし、裁判所から訴状が届いた段階であれば、まだ対応可能です。

その場合は指定された裁判期日までに答弁書で時効の援用をおこないます。

答弁書は提出すればよいというものではなく、請求原因を認めたり、分割払いを希望した場合は時効の援用ができくなるのでご注意ください。

裁判所から訴状が届いたからといって、慌ててニッセンクレジットサービスに電話をしないようにご注意ください。

なぜなら、時効期間が経過しているにもかかわらず、時効の援用をおこなう前に電話で支払いの話をしてしまうと、債務を承認したことになって時効が更新（リセット）するからです。

よって、時効の可能性がある場合は、ニッセンクレジットサービスに電話をかけずにダイレクトに内容証明郵便で時効の通知を送ってください。

ニッセンクレジットサービスの支払いを数か月滞納すると、ＣＩＣに異動情報が登録されます。

これをブラックリストといい、延滞し続けている間は抹消されることはありません。

ブラックリストを抹消するには、完済するか時効の援用をおこなう必要がありますが、ＣＩＣの場合はいずれの場合も抹消されるまで５年かかります。

最後の支払いから５年以内であったり、すでに裁判を起こされて債務名義を取られてから１０年以内の場合は時効になりません。

相手から裁判を起こされた場合だけでなく、自分から特定調停の申し立てをおこなった場合も時効が１０年となります。

時効にならない場合は支払い義務があります。

よって、支払できるだけの安定収入があれば、ニッセンクレジットサービスと分割返済の和解交渉をおこなうことになります。

自分で交渉できそうにない場合は、司法書士や弁護士に分割返済の代理交渉を依頼することができます。

これを任意整理といいます。

任意整理では一般的に３～５年の分割返済で交渉をおこない、和解成立後の返済には利息や損害金を付けない内容で和解をおこないます。

よって、返済をした分だけ確実に残高が減っていきますので、返済しても借金が減らないということはなくなり、完済への目途が立ちやすくなります。

お問い合わせ

当事務所はニッセンクレジットサービスの時効実績が豊富にあるので、ご自分で対応できない場合はお気軽にご相談ください。

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