消滅時効が成立【ニッテレ債権回収株式会社②】

ニッテレ債権回収から亡き夫宛に請求書が届いたケースの解決事例

千葉県にお住まいの方から、ニッテレ債権回収株式会社から3年以上前に亡くなった夫宛に「法的手続の準備に入らざるを得ません」が届いたとご相談がありました。

20年以上前の事業資金で、年に2~3回のペースで請求書が届いているそうです。

相続放棄はしていないということでした。

いつまでもこのままにしておくわけにもいかないということで、当事務所にご連絡を頂きました。

以下のページで、ニッテレ債権回収の対処法を紹介しているので参考にしてください。

ニッテレ債権回収が死亡の事実を知らないまま、亡き夫宛に請求書を送ってきていました。

こういった場合、相続人から時効の援用をおこなうことができます。

そこで、まずは時効の可能性があるかどうかをチェックする必要があります。

請求内容

  • 契約日 ➡ 平成元年
  • 契約会社 ➡ 京葉銀行
  • 債権譲渡人 ➡ 株式会社かんそうしん
  • 譲受日 ➡ 平成22年
  • 残元金 ➡ 301万円
  • 損害金 ➡ 1384万円
  • 合計金額 ➡ 1685万円

平成元年京葉銀行に契約をして、その後に返済が滞った際に保証会社の株式会社かんそうしんが代位弁済をして、平成22年にニッテレ債権回収に債権譲渡されていたことがわかりました。

保証会社が代位弁済をした場合の時効の起算日は「代位弁済日」ですが、請求書には載っていませんでした。

しかし、債権譲渡日が平成22年だったので、少なくてもそれ以前から滞納していたということになります。

契約者である夫がすでに死亡しているので詳しいことはわかりませんでしたが、おそらく10年以上は支払いをしておらず、連絡もしていないということでした。

また、これまでに裁判所から書類が届いたこともないということでした。

ニッテレ債権回収の場合、裁判を起こしたことがある場合は「商品名・契約内容」という箇所に「判決残」「督促残」などと記載されるのが一般的ですが、そのような記載はありませんでした。

以上から、今回は時効の可能性があると判断しました。

時効の条件

  • 最後の支払いから5年以上経過している
  • 5年以内に支払いを認めるような話をしていない
  • 10年以内に裁判を起こされていない

そこで、当事務所が相続人名義で内容証明郵便を作成して、ニッテレ債権回収に対して時効の通知を送りました。

その後はニッテレ債権回収からの請求も一切来なくなり、無事に消滅時効を成立させることができました。

ご依頼件数5000人以上

故人が借金を残したまま死亡した場合、裁判所に相続放棄をおこなうことで、借金を引き継がなくてもよくなります。

相続放棄をしてしまうと借金だけでなく、不動産は預貯金などの遺産も相続することができなくなります。

よって、借金の額がその他の遺産よりも明らかに大きいような場合に相続放棄をすることが多いです。

相続放棄は原則的に被相続人が死亡してから3か月以内におこなう必要があります。

ただし、相続放棄ができる期間については例外があります。

もし、債権者からの通知で被相続人に借金があること初めて知ったような場合、その時点から3か月以内であれば例外的に相続放棄が認められる場合があります。

今回のケースでは、夫の死亡からすでに3年以上経過しており、生前からニッテレ債権回収に借金があることを知っていたので相続放棄はできませんでした。

相続放棄ができない場合は借金も相続の対象になりますが、その際は法定相続分の割合に応じて各相続人が引き継ぎます。

例えば、借金が100万円で相続人が配偶者と子どもの2人であれば、それぞれが50万円ずつの支払い義務を負うことになります。

もし、相続人間の話し合いで特定の相続人が預貯金や不動産をもらう代わりに借金を全額支払うと約束しても、それを債権者に主張することはできません。

つまり、遺産をもらっていない相続人にも法定相続分の割合に応じて、借金の支払い義務が引き継がれてしまいます。

よって、被相続人にプラスの遺産だけでなく借金もあるような場合、なにももらわない相続人は亡くなってから3か月以内に相続放棄をしておくのが安全です。

信用情報については、銀行からの借り入れを延滞した場合は、全国銀行個人信用情報センター(KSC)ブラックリストが登録されます。

ただし、このブラックリストは保証会社が代位弁済をしてから5年で抹消されます。

保証会社がCIC、JICCに加盟している場合は、あらたに保証会社のブラックリストが登録されます。

その後、保証会社が債権を非貸金業者や債権回収会社(サービサー)に譲渡した場合は、保証会社のブラックリストも5年(JICCは1年)で抹消されます。

今回のケースでは、ニッテレ債権回収に債権が譲渡されたのが平成22年なので、遅くても平成27年には保証会社であるかんそうしんのブラックリストが消えていることになります。

よって、ニッテレ債権回収から請求を受けた時点では、信用情報は既に回復していたということになります。

なお、債権回収会社は信用情報機関に加盟していないので、時効の援用の成否にかかわらず、あらたにブラックリストが登録されるようなことは一切ありません。

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当事務所はニッテレ債権回収の時効実績が豊富にあるので、ご自分で対応できない場合はお気軽にご相談ください。

いなげ司法書士・行政書士事務所

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