個人再生の料金

借金を整理する方法にはいくつかありますが、その一つに個人再生というものがあります。

 

個人再生は、自己破産と同じく、裁判所に申し立てをしなければいけない手続きです。

 

個人再生は、かなり複雑な手続きとなっているので、おそらく自分ですべて行うのは極めて困難と思われます。

 

そのため、現実的には司法書士等の専門家委に依頼をする必要があります。

 

千葉地方裁判所管轄においては、司法書士が個人再生に関与した場合、必ず個人再生委員が選任される運用になっています。

 

個人再生委員の仕事は、債務者の収入や資産、負債状況等を調べて、それらの情報を裁判所に報告することです。

 

そして、裁判所は再生委員からの報告を聴いた上で、最終的に再生計画を認めるかどうかを判断することになります。

 

手続き的には、裁判所に申立書を提出すると、個人再生委員が選任され、一度、再生委員の事務所に行って話をすることになります。

 

なお、再生委員になる人は裁判所周辺の弁護士であることがほとんどなので、千葉県における個人再生事件では「再生委員=弁護士」といえます。

 

個人再生委員への訪問時は、原則的に当事務所の司法書士が同行しますが、本人に聞かれることは難しいことはではありませんので、質問に素直に答えればOKです。

 

面談時間はケースバイケースで、再生委員の性格によってもかなり変わってきます。

 

今までに一番早く終わったケースでは、再生委員からほとんど何も聞かれずに5分もかからず終わったこともあります。

 

逆に、細かい方だと本当にこんなことまで聞く必要があるのかというところまでいろいろ聞いてくる再生委員もいて、1時間以上かかったこともあります。

 

平均すると30分以内に終わることが多い気がします。

 

ところで、再生委員の費用は原則的に分割払いでも大丈夫ですが、場合によっては一括支払いを要求されることもあります。

 

金額は裁判所によって多少異なるところですが、千葉地裁管轄では住宅ローンありの場合は約20万円で、住宅ローンなしの場合は約15万円です。

 

なお、当事務所の個人再生の通常料金は、住宅ローンありが30万円で、住宅ローンなしが25万円です。

 

なぜ、住宅ローンの有無で料金が違うのかと言いますと、住宅ローンがあると、他の借金とは別扱いで色々と調べる必要があったり、最終段階に裁判所に提出する再生計画案に住宅ローン特則という項目も追加する必要があり、住宅ローンがない場合の再生計画案に比べて事務作業量が増えるというのが理由の一つです。

 

この点については、再生委員も同じで、どうしても住宅ローンがある場合はない場合と比べて、確認事項が増えますので、再生委員の報酬もプラス5万円になっています。

 

ただし、収入が一定水準以下の場合には、国が設置した法テラスというものを利用できる場合があり、その場合には当事務所の報酬は12万5000円となります。

 

この金額については、法テラスで決められており、通常の住宅ローンなしの価格の半分となっていますが、裁判所に収める再生委員の費用については減額されませんので注意が必要です。

 

もし、法テラスの利用ができれば、法テラスから当事務所に12万5000円が一括で振り込まれ、本人は法テラスに毎月5000円~1万円を返済していくことになります。

 

ただし、法テラスはだれでも利用できるわけではなく、収入基準というものがありますので、ご検討の方はお気軽にご相談頂ければと思います。

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